『わかろうとはおもっているけど』パリ公演　延期のお知らせと今後の予定など

こんにちは。贅沢貧乏です。
夏も終わりすっかり秋めいてきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか？🍁
贅沢貧乏よりいくつかお知らせです📯

▶︎『わかろうとはおもっているけど』パリ公演について
実施のご報告をする前に中止延期のお知らせとなってしまったのですが…
今年の12月に、『わかろうとはおもっているけど』のパリ公演(主催：パリ日本文化会館)が予定されておりましたが、
フランス・日本両国の新型コロナウイルス感染状況や出入国制限の状況を鑑みた結果、実施を見送ることとなりました。
来年以降への延期を試みつつ、安心安全に上演・観劇できるタイミングまで準備を続けたいと思います。

上演準備にあたり、メラニー・ドゥルエールさん（演劇ライター）が『わかろうとはおもっているけど』の紹介文を執筆してくださいました。
パリ日本文化会館のご好意により和訳をしていただきましたので、ご紹介いたします。
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男性を激しく糾弾するものとは全く異なる、繊細なフェミニズムを感じさせる作品。
本作は、出産することができるという女性の特徴を取りあげ、両者が理解し合うことの難しさを強調している。山田由梨は想像を超えたシーンや仮説を設定し、ユーモアと聡明さをもって、男女を隔てるもの、つまり妊娠というテーマを作品化した。

洋風のリビング。若い青年が床に座って、少し離れたテーブルに座っているパートナーと会話している。爽やかで冗談を交えた、親しげなやり取りは、言葉にされないものをごまかす雑談を感じさせる。女性は妊娠したことを伝えられない。妊娠の事実と彼女のためらいを彼に打ち明けたのは、独り身であることを毅然と受け入れている彼女の親友だった。この芝居は、現実的なセリフと夢のようなファンタジーの世界を自由に行き来する。とくに、世代の異なる二人のメイドは実在するか不明であり、ファンタジーの側面を強調する。主人公の心はこれらの複数の女性たちに投影され、己の中に生じる自問をモザイクのように語るのだ。

やや誇張された演技は面白おかしく、ときにはボードビルのような側面を見せるが、それによって柔らかいヴィジュアルの美術との対比が生まれている。見えるものと見えざるものがぶつかり合い、映画のような闇、影絵、パラレルワールドが繰り広げられて、リアルと象徴が共存するさまに私たちは息を飲む。少しずつ生じるズレが重なり、最後には意外な結末が用意されている本作を通し、山田由梨というこの若い作・演出家は、私たちが想像する以上に男性中心的な社会のなかにある、現代日本のカップルの現実を万華鏡のように提示するのだ。

メラニー・ドゥルエール（演劇ライター）
［翻訳：副島綾］
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パリ日本文化会館WEBサイト(フランス語)：https://www.mcjp.fr/fr/agenda/et-pourtant-jaimerais-bien-te-comprendre

▶︎中国版『みんなよるがこわい』2020 について
山田由梨が作・演出を務める中国版『みんなよるがこわい』(2018年初演)が今年11月に中国・杭州をはじめ各地で再演されます！
2017年よりタッグを組んでいるXixi Arts Centerとの事業です。

今年は新型コロナウイルス感染状況を鑑み、オンラインでの演出参加となりそうですが、創作の様子等、またお知らせできればと思いますのでお楽しみに！

▶︎メンバーの今後の予定
【山田由梨　脚本】
ABEMA（アベマ）オリジナルドラマ『17.3 about a sex』配信中！
https://abema.tv/channels/abema-special/slots/CYn6mTayWAz9bM

【山田由梨　演出補】
東京芸術劇場30周年記念公演『真夏の夜の夢』
原作：ウィリアム・シェイクスピア　小田島雄志訳「夏の夜の夢」より
潤色：野田秀樹
演出：シルヴィウ・プルカレーテ

2020年10月15日〜11月1日＠東京芸術劇場プレイハウス
ほか、全国ツアー

公演特設サイトはこちら→https://www.midsummer-nights-dream.com/

【青山祥子　出演】
アル☆カンパニー・ラボ 『POPPY!!!』 (ポーピー!!!)
［新作戯曲リーディング公演］
作・演出：野田慈伸
出演：平田満　井上加奈子　/　町田水城　平田耕太郎　徳橋みのり　青山祥子

<東京公演>
2020年10月30日〜31日＠新宿三丁目　雑遊

<豊橋公演>
2020年11月14日〜15日＠穂の国とよはし芸術劇場PLATアートスペース　

公演WEBサイトはこちら→http://aru-c.com/

お楽しみに！！